ベンガルの歴史
ベンガルのパターン猫科の野生動物

 

Bengal History

 

 ベンガル猫というと、その名称からあのベンガルトラを想像してしまうかもしれませんが、野生のトラとは全く関係のない、とても家庭的な性格の猫です。
 ただ、他の猫種とは異なり、その歴史はまだ浅く、また先祖に野生のアジアン・レパード(ヤマネコ)の血統が意図的に用いられています。

 1950年代の終わり、アメリカのジーン・サグデン女史が雌のアジアンレパードを入手し、1963年にこのアジアンレパードと黒の短毛の雄の家庭 猫を交配させ、スポットを持つ混血種(ハイブリッド)を産み出しました。でも、始めの交配では、家猫とレオパードとの染色体の不一致が原因で、雄の混血種は生殖能力がありませんでした。

 しかし、その後多数の研究者の努力と協力により、ジーン・サグデン・ミル女史は、1983年にTICA(国際キャット連盟)にベンガル猫を登録申請しました。
 そして、1985年にTICAのキャットショーの「ニューブリード・カラークラス」に出陳しました。このショーにおけるデビューは、鮮烈な印象を 審査員と観衆に与え、今日のベンガル猫の人気を決定づけたのです。
 また、1990年にはTICAのキャットショーでグランドチャンピオンの栄誉を与えられています。

 


 
2006年に初めてお会いした時のジーン・ミル女史

***** ベンガルの歴史 *****

『イエネコの性質を兼ね備えた豹柄猫』作出への憧れは、1930年代にさかのぼります。
しかし当時のデータは1世代のみでそれ以降、幾度による交配も失敗に終わったようです。
ベンガル作出上、記録されている最初の交配データは…

1961年 アメリカ、アリゾナ州に住むジーン・サグデン女史が1匹のアジアンレパードを購入し、イエネコ(黒毛の短毛種)との雑種交配のリサーチを始める。
1963年 彼らの間に混血の猫(小型の豹似)が誕生しました!(F1)
---- ジーン女史の一身上の理由から研究が一時ストップする。
'70年代 センターウォール博士により猫白血病の研究にアジアンレパードが使用され、F1の混血猫が誕生する。
1980年 ジーン女史が博士からF1の混血猫を譲り受け、再びベンガルの繁殖が始まる。
1983年 TICA(国際猫連盟)で血統登録が始まる。
1985年 TICA.SHOW[NBCクラス]初デビューした豹柄模様(スポット)のベンガル、誰もがその美しさに魅了されました!
1987年 TICA.SHOW[NBCクラス]マーブルが登場しセンセーションを巻き起こす。
1991年 ブラウン・スポット(SBT) TICAチャンピオンシップクラスのSHOW参加が認められる。
1994年 マーブル&スノー(SBT) それぞれTICAチャンピオンシップクラスのSHOW参加が認められる。
1998年 ACFAでもSHOW参加が認められる。
2004年 シルバー・スポット&マーブル(SBT)
TICAチャンピオンシップクラスのSHOW参加が認められる。

2010年代

二万匹以上のベンガルが世界中からTICAへ血統登録され、日本でのベンガル人気も年々増えている。

2016年

CFAでもベンガルのSHOW参加が認められる。

**日本にはベンガルを公認しているクラブ国際団体『TICA』と『CFA』がありますが
諸外国には、その他にも幾つかの血統登録団体があります**

 アジアン・レパードとイエネコ、または、ベンガルとの雑種交配によって生まれた第一世代をF1、第二世代をF2、第三世代をF3と呼び、これらの基本猫(Foundation Cat)が現在のベンガルの土台となっています。
遺伝学上の定義により第四世代(F4)以降が、ベンガル(SBT)として認められキャットショーの参加が可能です。
 ベンガルの名称はアジアン・レパード(インド〜インドネシア地域に生息)の学術名(ラテン語)『フェリス・ベンガレンシス』から由来し、日本では『ベンガル山猫』と呼ばれ、動物園などで見かける事が出来ます。
 性質の良いもの、毛色の美しいものを選択繁殖しながら野生的な外観と親しみやすく飼いやすい性質を兼ね備えた イエネコを作り出しました。

「ベンガルの歴史」資料:Goldenleos 田村さゆり様
(私が国内で最も尊敬する先輩ブリーダーさんのサイトから拝借しました)


 


 
ジーン・ミル女史
2007年にご一緒したアーバインキャットショー掲載新聞

 


 
2008年3月、ジーン・ミル女史引退記念キャットショーにて、
RW SGC Baroqueheat とジーン・ミル女史

 

 ジーン・ミル女史はブリーダーとしては引退されましたが、カリフォルニアにてご健在で暮らしておられます。
 私もカリフォルニアに行くたびにお会いしていますが、「あなたは私のファミリーよ」と言っていただいていて、とても親切に仲良くしてくださって光栄に思っております。
 お会いするといつも緊張と興奮で舞い上がってしまって、2ショットの写真が一枚もないのが残念でなりません。
 お家にお伺いすると、ジーンはベンガルブリードの重要性やファミリーである信念を熱心にお話しなさいます。
 お話し(もちろん英語)を真剣に聞いていると、すぐに時間が流れてしまって・・・。

 



2016年8月 TICA Annual Banquetにて

 

Jean Mill 1926-2018

2018/06/06, Jean.S.Mill is a long sleep.

 

2018年6月6日、Bengal猫の生みの親であり、私たちの偉大な先輩、
ジーン・ミル女史は永眠しました。


 


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